brand
サイトの特徴・使い方 閲覧履歴 会員登録 ログイン
トップ  -  コラム記事  -  インプラント治療に歯科用CTが必要な理由
インプラント治療 2020/11/01

インプラント治療に歯科用CTが必要な理由

インプラント治療に歯科用CTが必要な理由

インプラント治療には、一般的な歯科治療にはないプロセスがいくつかあります。歯科用CTによる撮影もそのひとつです。CTというと、大きな病気やケガをしたときに撮影するものですが、なぜ失った歯を補う治療に必要となるのか不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。ここではそんなインプラント治療における歯科用CTが必要な理由をわかりやすく解説します。

歯科用CTとは

歯科用CTとは、医科で用いられているCT装置を歯科用に改良したものです。X線を360度の方向から照射して、そのデータをコンピューターに移行します。X線を照射した口腔周囲の組織は、3次元的な画像として写し出されます。任意の場所で輪切りにすることができ、歯や顎の骨の状態を詳細に調べることが可能です。

インプラント治療での歯科用CTの必要性

インプラント治療では、長さが10mm程度のチタン製のネジを顎の骨に埋めなければなりません。顎の骨には、傷つけてはいけない血管や神経、上顎洞のような解剖学的構造が存在しており、精密な埋入処置が求められます。
3次元的な画像が得られる歯科用CTであれば、精密な診断が可能となり、安全かつ確実な埋入処置を実現することができるのです。

歯科医院に歯科用CTがあるメリット

歯科用CTを完備しているかどうかは、歯科医院によって異なります。インプラント治療に対応している歯医者さんであっても、CT撮影は大学病院や近隣の歯科医院に委託していることもあります。

現状、インプラント治療に力を入れている歯科医院は、院内に装置が設置されていることが多いです。なぜなら、以下に挙げるようなメリットがあるからです。

歯科医院に歯科用CTがあるメリット

インプラント治療において、歯科用CTを撮影するのは事前診断のみではありません。インプラント手術のあとも、埋入状態などを確認することもありますので、必用なときすぐに撮影できる環境があることは患者さんにとっても非常に大きなメリットといえます。

レントゲントの違い

歯科用CTでは3次元、レントゲンでは2次元の画像が得られます。この点が2つの撮影法における最も大きな違いです。虫歯や歯周病の治療であれば、2次元の画像でも診断が可能ですが、人工歯根の埋入となると3次元的な画像が不可欠です。
顎の骨の幅や奥行き、深さなどは2次元の画像で見極めることはできませんよね。それだけに、歯科用CTを省略した治療計画を提案された場合は、十分な注意が必要です。

治療前にCTを撮らない場合の対処法

治療前に歯科用CTによる撮影を行わないことがわかった場合は、患者さんご自身で適切な対応をとることが大切です。

治療前にCTを撮らない場合の対処法

CT撮影を行わない理由を聞く

まずは歯科用CTによる撮影を行わない理由を聞きましょう。もしかしたら患者さんの体調を考慮するなど、正当な理由があるのかもしれません。とはいえ、CT撮影を行わずにインプラント治療を進めることは、臨床の現場でも非常に稀なケースであるとお考え下さい。

不安であることを伝える

CT撮影を行わない理湯を聞いても不安が解消されない場合は、その気持ちを素直に伝えましょう。心から納得できない状態で治療を進めるのは良くありません。歯科医師側にも患者さんに説明し、同意を得るという「インフォームドコンセント」を実践する義務があります。

他院にセカンドオピニオンを求める

主治医以外に意見を求める「セカンドオピニオン」は、インプラント治療でよく利用されています。主治医の診断や治療計画に不安がある場合は、ためらわずにセカンドオピニオンを求めるようにしましょう。歯科医師側もセカンドオピニオンの重要性を理解していますので、他の先生の意見も聞いてみたい、と伝えればすんなり同意してくれることでしょう。

CT撮影を行う歯科医院を探す

インプラント治療においては、治療前にCT撮影を行わない時点で大きなリスクを背負うものとお考え下さい。ですから、インプラント治療をお願いする歯医者さんを探す際には、CT撮影を実施している点を優先的にチェックしましょう。

▶インプラント治療が得意な歯医者さんの見つけ方は「インプラント治療で失敗しないための歯医者さんの見つけ方」の記事をご覧ください。

歯科用CTでの被ばくは大丈夫?

X線を用いた画像検査では、少なからず被ばくを伴います。360度の方向から撮影するCTともなると、被ばく量も多くなりそうで不安ですよね。けれども、実際はそんなことはありません。歯科用CTはX線を照射する部位が口腔周囲に限られていますし、被ばく量も医科のCTの10分の1程度にとどまります。いわゆる「パノラマレントゲン」の被ばく量とそれほど大きな違いはありません。

まとめ

このように、インプラント治療では歯科用CTによる画像診断が必須といえます。よほどの理由がない限り、CT撮影を行ってくれる歯科医院に治療をお願いする方が賢明です。主治医の診断や治療方針に不安がある場合は、セカンドオピニオンを積極的に利用していきましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■他のインプラント治療のコラム:https://teech.jp/column/inpurantochiryo
■インプラント治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/inpurantochiryo-interview
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

▼このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています▼
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

この記事の関連コラム
1 / 3
インプラント治療の歯医者さんの選び方
インプラント治療
インプラントは、とても優れた補綴治療なだけに、施術を検討されている方も少なくないことかと思います。イ
インプラント治療の費用が適正
インプラント治療
インプラント治療は受けてみたいけれど「費用が高そうで不安」な方も多いですよね。たった1本のインプラン
ブリッジ治療
インプラント治療
虫歯や歯周病が重症化すると、最終的には歯を失うこととなります。そんな時、治療を受けずにそのまま放置す
治療前に詳しく知りたい!インプラントの構造・素材
インプラント治療
インプラントは、ブリッジや入れ歯とは異なる構造をとっています。使用する素材にも違いがあり、それぞれに
インプラントを長持ちさせるための歯磨き・アイテム選びのコツ
インプラント治療
インプラントは、たくさんのプロセスを踏まなければならない治療法ですが、装着した後は天然歯と同じように
インプラント治療が保険適用される条件は?
インプラント治療
インプラントには、その他の治療法にはないメリットが多々ありますが、費用が少し高い点がネックになってい
インプラント治療で骨造成手術は必要?
インプラント治療
インプラント治療を行えるかどうかは、顎の骨の状態にかかっています。顎の骨の量や幅が足りないと、人工歯
天然の歯とインプラントの違いは?
インプラント治療
インプラントは、天然の歯に近い機能性や審美性を再現できる素晴らしい治療法です。歯を失った際には、イン
インプラント治療ができない15個のケース
インプラント治療
インプラント治療は、歯を1本失ったケースからすべての歯を失ったケースまで幅広い症例に適応できる治療法
インプラントの抜歯即時埋入法vs抜歯待時埋入法
インプラント治療
インプラントは、失った歯を補う治療法ですが、まだ歯が残っているケースにも適応されることがあります。例
インプラント治療の流れ~7STEP~
インプラント治療
インプラントは、たくさんの魅力がある治療法ですが、外科手術があるなど、不安な点も多いことかと思います
正しいメンテナンスでインプラントの寿命を延ばそう
インプラント治療
インプラントは、天然歯にそっくりな見た目、噛み心地を手に入れられる素晴らしい治療法です。けれども、治
インプラント治療で失敗しないための歯医者さんの見つけ方
インプラント治療
インプラント治療に対応している歯医者さんの数は、極めて多いです。歯医者さんにとって、治療の選択肢がた
インプラントの口臭は解消できる?
インプラント治療
インプラントを検討中で、治療後の口臭を心配している方もいるかと思います。インプラントは歯根から歯冠ま
インプラント治療の手術前・手術後の注意点
インプラント治療
インプラント治療には、顎の骨に人工歯根を埋め込む処置が伴います。いわゆる「外科手術」であり、治療の前
インプラント治療の痛み・不安を軽減する麻酔術
インプラント治療
インプラント治療に伴う外科手術に不安を抱いている方は少なくありません。過去に手術を受けたことがない人
インプラント治療で歯科医師に口腔外科の知識が必要なワケ
インプラント治療
インプラントは、治療を担当する歯科医師によって技術に大きな差があります。インプラント治療には、総合的
インプラント治療における1回法と2回法の違い
インプラント治療
インプラント治療に伴う手術には、1回法と2回法があります。それぞれに異なる特徴とメリット・デメリットが
インプラント治療のオールオン4という選択
インプラント治療
インプラント治療は、”失った1本の歯を1本の人工歯根で補う”だけの治療法ではありません。すべ
金属アレルギーでもインプラント治療はできる?
インプラント治療
インプラント治療では、原則として金属を用います。この治療法のかなめである人工歯根がチタンで作られてい
Feature Teechの特徴
1

あなたの「今の症状に合った」歯科医院が探せます

icons

歯科医院が広告掲載する際、得意な治療1つのみを選択し広告しています。これにより2つのメリットが得られます。

①あなたの今の症状に合った治療を1番得意とする歯科医院のみ検索できます。

②表示される歯科医院の数が絞られるため、今の症状に合った歯科医院を効率よく検索できます。

2

その歯科医院で「本当に治療した患者さんの口コミ」を掲載

icons

歯科検索サイトには、その歯科医院で治療を受けていない方の口コミが散見されますが、Teechへの口コミ投稿には、領収書の添付を必須としているため、本当にその歯科医院で治療した患者さんの口コミが掲載されています。また、口コミ点数・件数によって検索結果が上下しないため(標準検索した場合)、サクラの口コミ投稿の誘因を減らしています。

3

「プロが選ぶプロ」の歯科医院を探せます

icons

掲載している医院に3医院(自医院を除く)までオススメできる機能を付与することで、プロが選ぶプロの歯科医院を探せます。

4

「先生の人柄」が分かるご挨拶動画を設置

icons

外からは見えにくい歯科医院ですが、事前に先生の人柄が伝わるように、院長のご挨拶動画を掲載しております。

インプラント治療
得意歯医者今すぐ探す